1泊2日でどこいく?

公共交通機関のみで行く、ひたすら地味なゆるひとり旅

2019年10月奈良ひとり旅〜3日目③用途不明?ミステリアスな飛鳥の石造物めぐり

飛鳥寺をあとにしまして、また自転車を走らせます。

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明日香マップ | あすかであそぼ

 

亀型石造物

駐車場か何かを建設しようとしたところ、ここの遺跡が見つかったのだそう。

世紀の大発見!だけど、業社さんは災難だなぁ。

 

柵に囲まれていて、その底部に石造物があります。

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見事に亀です。1400年経ってると思えない…

 

汲み上げた地下水が長方形のところに落ち、そこから上澄みだけが亀の方に流れるような仕組み。なので、亀の中には澄んだ水が流れ落ちるそうで。

お酒を作ったとか、儀式前の禊に使ったとか。色々な説があるけれど正確には分かっておらず、それを考えるのもまた一興。

亀の顔のあたりから平安時代の貨幣が出土したことで、平安時代まではここが利用されていたのでは?っと言われているんですって。

酒船石

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亀型石造物から山道を少しのぼった、竹林の中にあります。(大きくて、全形が映りませんでした…) 

 

これまた用途不明だそうです。占いに使った、お酒を作った、薬を作った等々諸説あり。

個人的には『三つ目がとおる』のイメージが強くて、なんとなく怖く感じてしまいます。写楽くんの悪い顔がちらつく…

三つ目がとおる(1) (講談社漫画文庫)

三つ目がとおる(1) (講談社漫画文庫)

 

 

さてさて。気を取り直して、お昼ごはん。

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せっかくだから飛鳥らしいものが食べたいなぁと思いまして、「夢市茶屋」さんへ。

あすかのお土産や特産品を扱う「飛鳥の夢市」の2階にある食事処です。

 

大和鶏の唐揚げや煮物がセットになった「古代米御膳」1250円。

付け合わせも色々ついて、お得です。

 

石舞台古墳

 

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夢市茶屋からすぐ近く。自転車はとめたまま、徒歩で向かいます。

教科書で(数十年前に)みたやつ!とテンションのあがるミーハー。

石積みの下が半地下のようになっています。中は思っていたより広い。そして石がでかい。

 

最初に入ろうとした時に、たくさん自撮りをしたいカップルにあからさまに邪魔にされたので一旦退散。

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入り口側が南、奥が北。

日本に仏教が入ってきてから、お墓において北の方角が重要視されるようになっ

たそうで。古墳でも、北側に立派な石材を設置していることが多いんだって。 

 

橘寺

続いて向かったのは、聖徳太子生誕の寺とされる 橘寺。

天台宗の寺院で、聖徳太子が父用明天皇の別宮を寺として改め建立したと言われています。

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境内には緑が多く、穏やかな雰囲気です。

 

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両面に顔が彫られた「二面石」が敷地内にあります。

心の持ち方を現したものと説明されていますが。本当にそうなのか?
それも謎ですよねぇ。

 

亀石

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橘寺からほど近いところにあります。

しかし、道端にポツっとあるので見落とし注意です。

大きな目が、ユーモラスでかわいい。
亀型石造物もそうだけど、カメっていうのは特別な生き物だったのでしょうか?
むむ、色々と興味深いです。

 

 

見どころが多くて、この時点ですでに13時半…

15時くらいには橿原に向けて戻り始めたかったので、ちょっと焦り始めまして…

この頃からアシストを強にして、古墳に向かって爆漕ぎしていきます〜

2019年10月奈良ひとり旅3日目②飛鳥を迷走!1400年を見守る飛鳥大仏にお参り

奈良旅最終日。橿原神宮駅前から飛鳥散策スタートです。

 

まずは、明日香レンタサイクル橿原支店で自転車を借ります。

飛鳥エリアで一番大きなレンタサイクル店。支店がたくさんあるので、違う支店に返却できるのもとても便利です。

ウェブクーポンで200円引していただけますよ。

飛鳥路のレンタサイクルは、奈良の明日香レンタサイクルへ!

 

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明日香マップ | あすかであそぼ引用画像使用。

 

飛鳥がはじめてなこと、それから15時くらいに橿原に戻って来たいことを伝えると、店員さんがオススメのルートを組んでくれました。

実際の地図を紛失してしまったので、キトラ古墳を最奥として行きをピンク、帰りを青でなぞってあります。

ちなみに丸してあるのは、立ち寄ってきたところ。

 

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 飛鳥旅の相棒、アシストさん。

「飛鳥はダラダラ坂が多いから、電動自転車がおすすめですよ」と言われ、迷わずアシスト付に。

1日1500円。

キトラまでゆる〜く長い上り坂が続いていたので、大正解でした。

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川沿いを進み、まず向かったのは甘樫丘。

 

甘樫丘

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標高148メートル。頂上には川原展望台と甘樫丘展望台の2つがあります。

今回、わたしは甘樫丘展望台へいってきました。

展望台まで、ゆるい坂道や階段が整備されており軽いピクニック気分を味わえます。

「万葉植物園路」には、万葉集に歌われた植物が植えられていたりと登る間も楽しめますよ。

 

あいにくの曇天でしたが、展望台からの景色も美しい〜

東に飛鳥寺や岡寺、北西には大和三山も臨めます。距離的には三輪山も見えるようですけれど、木の枝が繁っていて残念ながら見られず…

 

飛鳥坐神社

続いては神社へお参り。アスカニイマスジンジャ、と読みます。

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御祭神は四柱。

事代主神高皇産霊神飛鳥神奈備三日女神(賀夜奈流美乃御魂)、大物主神が祀られています。

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こちらは、豊穣を祈念して行われる奇祭「おんだ祭」で有名です。天狗とおかめが夫婦和合を模した踊りをするというお祭りです。

縁結びのご利益があるそうですよ〜

 

飛鳥寺

f:id:momonoco:20191116015300j:plain続いて向かったのは飛鳥寺。絶対に行きたかった場所のひとつ。

蘇我馬子の発願により創建された、日本最古の本格的寺院です。

 

宗派は真言宗豊山派

開門時間 9時〜17時半(10月〜3月は17時)※受付は15分前まで

拝観料 大人350円

    高校生・中学生250円

    小学生200円

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寺社としては珍しく写真可なので、ありがた〜くとらせていただきました。

 

日本最古の大仏と言われる、飛鳥大仏。

飛鳥時代らしい、エキゾチックなお顔立ち。

左右の表情が異なっており、左からのお顔の方が微笑んでいるように見えるとか?

近年の調査で、お顔の大部分や大右手の上半分は7世紀に作られたオリジナルということがわかったそうで。なんと、1400年程の時を経てここにいらっしゃるということ。

途方もない年数。

飛鳥の方々の信仰心のおかげですね。

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阿弥陀如来像と、聖徳太子像もぱちり。
こちらの聖徳太子像、とっても美しかったです。

 

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 飛鳥寺の裏にある、蘇我入鹿首塚も拝みに。

く、首かぁ…と思っていましたが、実際ここに葬られているわけではないらしいでよ。所謂お墓のようなものではないのですね。

 

 

飛鳥寺をあとにして、南東へ〜

2019年奈良ひとり旅3日目①日本の始まりの地、橿原神宮詣で

奈良旅最終日。 

正倉院展の初日だったので、もしも雨だったらそちらへ行こうかなぁと思っていたのですが、なんとかもちました。

当初の予定通り飛鳥散策に出かけることに〜

橿原神宮

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そのまえに。せっかく橿原に泊まっているのだから、朝参拝いたしましょう。

 

橿原神宮には、神武天皇と皇后、媛蹈韛五十鈴媛命(ヒメタタライスズヒメノミコト)が祀られています。

 ヒメタタライスズヒメノミコトは、大国主大神のご息女。初日にお参りした、奈良市の率川神社にも祀られている神様です。

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橿原は、神武天皇が都を創建し初代天皇として即位された土地と日本書紀に記されているそうで。日本の始まりの地と言われているそうですよ。 

令和天皇が5月に即位されてから、橿原神宮についてもなにかと耳にする機会が増えたように思います。

境内がとても広くて、清々しい空気が漂います。

そういえば、初日にいざない館で会ったおじさまが「かしはらはアイヌ語なんだよ」と言っていたけど、本当かしら?

 

 

 長山稲荷社

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長山稲荷社にもお参りしようといたところ、マダムの団体と出くわしまして。

写真撮影に時間がかかりそうだし、その後一緒にお参りに進むのも嫌だわぁと思い、しばらく深田池の辺りをプラプラ。 

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池をぼんやり眺めたり、猫と戯れたりしていました。

我ながらどうかと思うくらい、人と馴染みたくない時があったりします。

 

朝から少し自己嫌悪になりつつ、前日と同じ喫茶店「サンド」でモーニング。

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お店のお母さんと少しお話しして。おいしいコーヒーとかわいい笑顔で笑顔癒やしのひととき。

 

このあと、飛鳥へ向かいます。

 

2019年10月奈良ひとり旅2日目③雨の吉野。ランチ〜水を感じる神社巡り

脳天大神を出まして、そろそろお昼時。

吉野は、お昼をいただけるお店が結構あります。

店頭を覗いて目移りしつつ、蔵王堂からすぐ近くの「お食事処はるかぜ」に入店。

先日おやつの話で書いた、「中井春風堂」のお隣。姉妹店になるのかな?

momonoco.hatenablog.com

 

お座敷席も魅力的でしたが、下半身ぐず濡れなので入口近くのテーブル席へ。

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柿の葉すし御膳。これで税込1000円というコスパ良すぎセットです。

煮物も酢の物も全部おいしい。柿の葉すしの、塩と酢の味しっかり目なところがすごく好みでした。

ホントは鮎も食べたかったけれど、時間もかかってしまうしお腹も一杯なので断念…

 

吉野水分神社

続いて向かったのは、行ってみたかった吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)

神社の近くにバス停がないため、徒歩で目指します。

竹林院前バス停から1.5kmのぼるか、奥千本口から1.3kmもしくは高城山展望台から650m下るか…

 

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吉野山てくてくマップ|吉野山観光協会

時間と体力に余裕があれば、奥千本口から金峯神社まで足を伸ばしたかったのですが…天候と疲労の蓄積を考えて欲張らないことにしました。

なので、高城山展望台までバスでのぼり、下りながら目指すことに。

運転手さんに「一番高くて見晴らしが良いのは奥千本だよ?」と言われましたが、今回はいいのです。

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雨が弱まったかわりに、だんだん霧が濃くなってきて…
薄暗く霧が立ち込める道を、どんどん下ります。

ひとりでちょっと心細いので、ふんふん鼻歌を歌いながら進みます。

足元びしょ濡れで、前にリュックを抱えて歌いながらひとりで歩いている中年女。なかば変質者ですね。

そんなこんな、歩くこと15分ほどで吉野水分神社に到着。f:id:momonoco:20191109233049j:plain

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社殿にも靄がかかり、なんとも幻想的。

人もいなかったし、すごくいい雰囲気なのでしばらく境内でたたずんでいました。

交通的にはなかなか訪れにくい場所ですが、また吉野に来たら必ずお参りしたい神社です。

 

主祭神は、天之水分大神(アメノミクマリノオオカミ)

配祀神に、高皇産霊神少彦名神御子神、天津彦火瓊瓊杵命玉依姫命、天萬栲幡千幡比咩命

 

天之水分大神、あまり耳馴染みのない神様なのでウィキペディアで調べてみたところ…

神名の通り、水の分配を司る神である。「くまり」は「配り(くばり)」の意で、水源地や水路の分岐点などに祀られる。

日本神話では、神産みの段でハヤアキツヒコハヤアキツヒメ両神の子として天水分神(あめのみくまりのかみ)・国水分神(くにのみくまりのかみ)が登場する。 水にかかわる神ということで祈雨の対象ともされ、また、田の神や、水源地に祀られるものは山の神とも結びついた。

 後に、「みくまり」が「みこもり(御子守)」と解され、子供の守護神、子授け・安産の神としても信仰されるようになった。 

 

水分神 - Wikipedia

っという神様だそうで。

 

ちょこっと調べた感じでは、主祭神として祀られている神社は全国にも少ない模様…なのですが、奈良には「大和国水分四社」といって水分神が祀られる神社が、吉野、都祉、宇陀、葛城の4箇所にあるんですと。理由はわからないけど、なんだか謂れがありそう…

 花矢倉展望台

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さらに下りまして、花矢倉展望台へ。

その名の通り桜を愛でられる場所なのですが、この日はまっしろ〜

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風に流されて、ほんのり景色が見えましたが…もうちょい雲?霧?の量が少なければなぁ。しばらく粘ったけれどなかなか視界が開けてこないので、諦めて先へ進むことに。

 

吉水神社

だいぶ下ってまいりまして、こちらは蔵王堂からも徒歩圏内。

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後醍醐天皇楠木正成公、吉水院宗信法院公が御祭神として祀られています。

元は吉水院といい、天武天皇の白鳳年間に役行者が創建した格式の高い修験宗の僧坊でした。 明治時代に神仏分離が行われ、後醍醐天皇南朝の皇居であったことから、明治八年に「吉水神社」と改められました。

 

吉水神社 より引用

重要文化財に指定されている、日本最古の書院や庭園が有名なのですが…

雨の中の山歩きでへろへろだし、手足も冷えてきたし、体が「もう限界」と訴えていたのでお参りだけして帰ってきてしまいました。

今回の吉野は心残りだらけです…

また次の機会に時間を取って、ゆっくりお参り&拝観させていただこう。そうしよう。

 

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帰りはかえで号で下山。

はじめての吉野は、大雨だし寒いしでなかなか思惑通りに事がすすみませんでした…
それでも、参拝客が少ないこの日に来た意義はあったのかなぁと、思います。

なんとなくまた、近いうちに足を運ぶような気もしますし。

その時は出来るなら、花の時期に。紅葉の季節もいいな。

 

でもきっと、次も雨なんだろうなぁ…

2019年10月奈良ひとり旅2日目② 雨の吉野。脳天大神へ

首から上の守護、脳天大神龍王院

蔵王堂から下り、脳天大神へ。のうてんおおかみ、と読みますが「脳天さん」と呼ばれて親しまれているようです。

450の石段を下ってゆきます。

ホントに午後から止むのかよ〜っと愚痴りたくなるくらいびしゃびしゃと振り続ける雨。水の勢いもすごい…

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「脳天大神」変わったお名前ですけれど。

覚澄大僧正はお瀧のある修行の場所を探し求められる中、現在、大神様が鎮座されている谷がその最適の場所であると考えられ、その後、行場の開発に取り組まれることとなりますが、その最中頭を割られた蛇に遭遇され、それを哀れに思われて丁寧に経文を唱えられ葬られました。その後、その蛇が何度も夢枕に立たれお礼を言われます。最期には「頭の守護神として祀られたし」と云う霊言を覚澄大僧正は聞かれます。また、それと同時期に蔵王権現様から「諸法神事妙行得菩薩(しょほうしんじみょうぎょうとくぼだい)」と云う御霊言も授かられます。実際に形として現れてこられたのは頭を割られた蛇でありますが、蔵王堂(ざおうどう)のご本尊蔵王権現様が姿を変えて出現されたのであります。

脳天大神 龍王院より引用

 

っという由来があるそうで。

そこから、首から上の守り神として、頭や目の病気や学業成就にご利益があると言われているそうです。

 

こちらは無理に分離させず、習合したままの模様。神社なの?お寺なの?っと戸惑うけれど、神も仏も尊いとする本来の日本の信仰の形なんだろうなぁ。

f:id:momonoco:20191105231439j:plainお線香をあげて、こうして今日ここに来られたことに感謝して、お参り。

百度参り用の通路(っというのか?)が作られていたり、信仰の深さが伺えます。

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なんとも言えない不思議な雰囲気。お寺とも神社とも違う感じが、やっぱりします。

建物の外でもう一度手を合わせて、脳天大神をあとにしました。

 

帰り道も、450の石段。今度はのぼります。

運動不足なのでヒイヒイ言いながら、また蔵王堂の前へ戻ってきました。

わたしは普段ひどい片頭痛持ちで、薬を飲むほどじゃない時でもモヤモヤっとしているのが常なのですが…

歩いている間、なんとなく頭の中がスッキリしているような…?気のせいかもしれないけど、これってご利益なのかしら?なんてことを思ってみたりして。

 

雨は少しだけ弱まってきました。

2019年10月奈良ひとり旅2日目① 雨の吉野。金峯山寺御開帳

奈良旅2日目。

早起きして動き出そうと思っていたけれど、全くもって起きられず…

宿泊した橿原オークホテルの並びにある喫茶店「」で、350円という安すぎるモーニングを食べながら今日のプランを考えます。 

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 午前中は雨、午後から曇の予報。そして朝9時の時点では、ほとんど傘をささなくても良いくらい小降り。

この感じなら、吉野に行ってみちゃおう〜っというわけで。橿原神宮前から特急に乗り込み吉野山を目指すことにしました。

 全国の交通ICで乗車できますが、特急券は窓口で購入が必要。

平日なこともあってか、車内はほぼ貸し切り。

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 吉野駅からは、ロープウェイを利用。千本口から吉野山へ向かいます。

さくら柄がかわいい。

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のぼるにつれて、段々雨脚が強くなる…

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金峯山寺 蔵王

蔵王堂の前についた時には土砂降り。 

 

去年の貴船〜鞍馬も戸隠の時もひどい降りだったなぁと思い出し、雨女レベルが高すぎて我なががっくり。f:id:momonoco:20191105164534j:plain

入口のところでエコバッグと御守札をいただいて、堂内に進みます。脱いだ靴はこのバッグに入れるのですが、ドロドロなので少しためらう…ビニール袋持ってくればよかった。

 

金峯山寺の御本尊は、三体の青い不動明王像。秘仏ですが、11月30日まで秋の特別公開されています。

 

www.kinpusen.or.jp

まずは畳敷きの部分に座り、離れたところから手を合わせます。

間近でなくてもわかる、圧倒的な迫力。

すごいところへ来てしまった。

 

続いて順路通りに奥へ進もうとしたところ、係の方に案内されて不動明王像の前へ。

三体の像それぞれの前に、障子で区切られた半畳ほどのスペース「発露の間」が設けられています。そこに座って、周りと隔絶された形でお参りが出来るのです。

参拝客が少なかったからなのか、2回この発露の間に通していただけました。

2回目の時に「関わる人達に感謝の心を忘れないようにしよう。色々のことに謙虚に、心を込めて取り組もう」という気持ちが、なぜだかぶわわわと湧いて来ました。

これが気付きというものなのでしょうか。

大雨の中で吉野にきた意味が、あるんだなぁと思いながらお参りして来ました。

 

滅多にないけれど、こういう瞬間があるから。わたしは神社仏閣にお参りにいくのだと思います。

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はずかしながら、下山するとすぐに意識出来なくなっているのですけれど…

事あるごとに思い出せるようにしておこう、と綴りながら改めて思い出し、決意しております。

 

 

2019年10月奈良ひとり旅1日目③ 世界遺産は地面の下。豪華絢爛な平城宮跡

雨の降る中、海龍王寺をあとにしまして。平城宮跡を目指します。

人力車のお兄さんには「平城宮跡は、あんまりお姉さん好みじゃないと思いますけど…」と言われましたが、自分の目で見てみないとわかりませんからね。

 

徒歩で行くには距離があるものの、新大宮駅に戻るのもそれなりに遠いという微妙な場所におりまして…

悩んだ結果、約2キロ。歩いて行くことにいたしました。

東院庭園

今思うと朱雀大路から朱雀門と正面から行くべきだったのですが…わかりやすい道を進んだ結果、平城宮跡の右端にある庭園に行き着きました。

この時雨脚が強まってきたので、残念ながら写真を1枚も撮っていませんでした。

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https://www.heijo-park.go.jp/ より画像引用

 

大きな池があり、舞台が設えられています。宴会や儀式を催した場所と考えられており、現在でもお月見会が開かれたりしているんだそう。風流ですね。

ちなみに、池に配置された岩はここから発掘されたもの。

また樹木も、実際に種が発掘された植物を植えているんですって。

第一次大極殿

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発掘された柱の跡を元に、当時の工法で2010年に再建された大極殿

まだ新しい建物なので、世界遺産なのはあくまで地下の遺構。

現在は埋め戻されていますが、万一地震などにより傷んでしまわないよう建物と遺構の間には耐震設備が施されているそうです。 

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大正天皇がご即位の際にお使いになったという高御蔵が、大極殿の中に展示されていました。

10月22日の「即位例正殿の儀」で天皇陛下がのぼられたものと、殆ど同じ作りということです。皇后様のものは、やや小ぶりなんだとか。

 

 

朱雀門

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 現在南門を再建真最中のため、朱雀門から大極殿を臨むことは叶わず。

 

遺構展示館といざない館にも立ち寄ったのですが、この日は雨のせいでお客さんが少なく、どこへ行ってもボランティアガイドさんがつきっきりで解説してくださいました。

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平城宮跡は元々湿地帯で、遷都後はずっと水田になっていたとか。

そのため遺跡類は地中で水に浸かっている状態。水の中だと木材は腐食しないので、井戸や柱の一部、木簡なども当時の形のまま見つかっているんですって。

 

色々興味深く話を聞かせていただきましたよ〜

 

しまいにはガイドさんではなく、いざない館に来ていたお客さんから小一時間解説を受ける始末…

お気持ちはありがたいけども、閉館ギリギリまで拘束されて最後は表情筋が死にました。スタッフさん達に、気の毒そうに見送られましたよ…

 

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はじめて訪れましたが、思いの外長時間滞在し(笑)満喫してまいりました。

 

平城宮跡の発掘作業により、当時の技術や文化が明らかになるのはとても面白いですよね。歴史ロマンだわ〜

 

しかし。億単位の税金をかけて、門や垣を再建する必要あるのかしら…?とも思ってしまいます。

費用の関係で、発掘作業もまだまだ終わっていないと聞いてしまうとね。そちらを優先した方がいいのでは?っとも…

なにはともあれ、せっかくの設備ですから。上手く活用して奈良が盛り上がったらいいなぁ〜

なんて。関東の僻地から思ってみたりするわけです。