1泊2日でどこいく?

公共交通機関のみで行く、ひたすら地味なゆるひとり旅

2018年11月長野ひとり旅 1日目①久々にほぼノープランの旅。小布施

たまたま連休が取れたので、急遽ぽいっと長野に行ってきました。

 大枠のみ事前に決めて、あとは行きの新幹線の中でワーッと詳細を調べてプラン組みをするという。

かつてない程の行き当たりばったり旅行でしたが…思いの外充実した2日間を過ごせました。

 

秋の味覚をもとめて

おいしい栗が食べたいなぁ。

なんて理由で、まずは栗の聖地(?)小布施をめざします。

栗といえば小布施。小布施といえば栗ですよね! 

 

大宮駅から、北陸新幹線はくたか(これに乗りたかった!)で長野へ。

長野駅でコインロッカーに荷物を預け、長野電鉄に乗り換えます。

乗車券プラス100円で特急に乗れるので、時間が合えば特急利用がおすすめです。(本数が少ないので普通列車の方が早い場合も多い)

特急券付の切符も、簡単に券売機で購入できます。

ちなみに長野電鉄に限らず、長野駅の在来線では関東の交通ICは使用できません。

 

特急スノーモンキーにゆられること25分。小布施に到着。

中心街には、栗を提供するお店が軒を連ねています。 

目移りしつつ、お手頃価格で伝統の栗おこわが頂ける「竹風堂」さんへ。

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さすが老舗。平日とは言え、たくさんのお客様で賑わっています。

ひとり客はわたしだけ(!) 周りはツアー、ファミリー、カップルという空間で待つこと40分。

 

「1名でお待ちの〜」

呼ばれた途端、向かいの席に座っていたご婦人に「こいつ、ひとりできてるの?」な表情でガン見されました。

その視線、おひさしぶりですわ〜

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 「山里定食」 1,296円(税込)

 

栗おこわ、山菜の煮物、味噌汁、むかごのくるみ和え、漬物がついてきます。

うーん。栗が、甘い…!素材の味ではなく、砂糖の甘みがするよ…

栗おこわの栗は甘くない派だったので、ちょっと残念。

栗は栗、おこわはおこわ、といただきました。笑

 

浮世絵だけじゃない!北斎は肉筆画もすごかった

満腹になり次なる目的地へ。

長野県は美術館が非常に多く、長野に来たら芸術に触れねばなりません!っというわけで、小布施で北斎鑑賞と参ります。

葛飾北斎って、江戸の浮世絵師でしょ?なぜ長野?と思っておりましたらば。

晩年の北斎は小布施に幾度も足を運び、数々の素晴らしい作品を残していたんだそうです。へぇ。

恥ずかしながら、富嶽三十六景くらいしか知らなかったのですが、

小布施で描いた肉筆の作品たちがまた、素晴らしいのなんの!

 

曹洞宗岩松院 大迫力の天井絵

小布施駅から約2キロ。安土〜江戸初期の武将福島正則公や俳人小林一茶にもゆかりのある、曹洞宗の小さなお寺です。

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アクセス方法としてバスもありますが、1時間に1本なのと、市内巡り型で25分位かかるとのことで…今回は徒歩で向かいました。約30分のお散歩。

あとから気づきましたが、レンタサイクルもあるようですよ〜

 

なんといってもこのお寺の見所は、本堂の天井いっぱいに描かれた

八方睨み鳳凰図(はっぽうにらみほうおうず)!

撮影禁止なのでジャーンと画像が貼れませんが。

オフィシャルサイトに載っていますので、是非ご覧下さい↓

www.gansho-in.or.jp

この天井絵、北斎89歳の時の作品。亡くなる前年に描いたものだそうです。

お、おそるべきバイタリティ。

 

大胆な構図と、今なお艶やかな色彩に圧倒されます。

力強い鳳凰の目に射抜かれる心地。

観賞用に椅子が並べてあるので、 色々な位置に座り変えながら、しばし堪能させていただきました。

イメージしていた葛飾北斎とは、全然違う。

 

 浮世絵も肉筆画も。本物に出会える北斎

中心街に戻り、北斎館に入館。

こちらに展示されている作品は、すべて本物!

「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」(通称赤富士)などの超有名浮世絵も間近で見られます。

視点と構図の妙、それから彫りと刷りの技術。

浮世絵って、本当にすごいもんだよなぁと思わず溜息。

これを緩衝材にしていた当時の日本人ったら、鈍感なんだか豊かなんだか…また溜息でちゃいます。

 

浮世絵はもちろんですけれど。こちらの目玉もやはり肉筆画!

上町祭屋台の天井絵「男浪」「女浪」と、東町祭屋台の天井絵「龍」「鳳凰

これもジャーンとできないので、オフィシャルをどうぞ ↓

hokusai-kan.com

額絵部分も含めて、もうずっと見ていられる。

 

名作揃いのこちらの美術館ですが、個人的に一番印象に残っているのは「富士越龍図」という掛け軸。

白く描かれた富士山と、黒雲の中を昇ってゆく龍のコントラスト美しいこと。

2018/8/26の学芸員の方のブログで紹介されています。

 

学芸員のつぶやき 「富士越龍図」 | 信州小布施 北斎館

これ常設じゃないのかしら…

  

小布施のしめは、やっぱり栗

北斎天才だったなぁとしみじみしながら、栗の甘味を求めて「小布施堂」さんへ。

栗のみで作られたマロンペーストのモンブラン「朱雀」が話題になっている、こちらも老舗の栗専門店。

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残念ながら今年の分の朱雀は終売だそうで。

今月の栗生菓子とお抹茶をいただきました。

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和栗餡のまわりを甘露煮でかこんだ、栗あん鹿ノ子。

栗餡のあまりのおいしさに直前の感動を忘れ、「わたし、このために小布施きたわ~」などと半ば本気で思う。

それくらいおいしい。

 

居心地もよくて、うっかりのんびりしてしまいまして。

長野にもどった時には、もうすっかり夜の気配です…

 

 

長野の旅、つづきます。