2018年9月奈良⑥ 古都奈良の文化財、元興寺で古代に思いを馳せてみる
奈良の世界遺産
東大寺、興福寺、春日大社、唐招提寺、薬師寺、元興寺、平城宮跡、春日山原始林
以上8つの史跡をまとめて、世界遺産として認定されました。
もちろん、 それぞれ素晴らしい場所ですけれどね。それらが近隣地域で現存している奈良市の、まち全体に価値があるとされての登録だそうですよ。
また、それらの史跡を守り、景観を維持していく自治体の取り組みも高く評価されたそうです。
確かに、近代的な建物が建ち並ぶ京都よりも、奈良の方が古の趣を感じられるところが多いかも。
条例で建造物に高さ制限が定められているので、高層の建物は建てられないそうで。そのおかげで現在の景観が保たれているんですね。
奈良の宿泊場所不足が問題になっていますが、個人的には高さ制限はある程度貫いてほしいなと思うところです。制限解くんでも場所を限定するとか。
元興寺でいやしの時間
その中のひとつ、元興寺(がんごうじ)へ行って参りました。
ならまち界隈にあるお寺ですが、東大寺や興福寺と比べてしまうと、知名度は低めです。わたしも今回はじめてお参りさせていただきました。
その歴史は大変古く、1300年つづく真言律宗の古刹です。
6世紀末に蘇我馬子の創建した法興寺(飛鳥寺)が、都の遷都とともにこの地に移築されたのが始まり。
かつては南都七大寺(※)として繁栄し、奈良市南東部を占める伽藍をもつ 大寺院でしたが、平安時代中頃から衰退。かつての境内跡地に町ができ、ならまちが出来上がっていったと考えられているようです。
中世以来庶民からの信仰を集め、現在に至っています。
※朝廷の保護をうけていた七寺のこと。東大寺、興福寺、元興寺、大安寺、西大寺、薬師寺、法隆寺
東大寺や興福寺のように大きな目玉(大仏様とか、阿修羅像みたいな)はありませんが、穏やかな空気の漂う良いお寺です。境内を歩いているとこの地が大切に守られて来たことを感じます。
観光客も少なくて、ゆっくりすごせます。
どんどんひどくなる人混み嫌い…
極楽堂(本堂)と、禅室が国宝に指定されています。
堂内の椅子に腰掛けて、曼荼羅を眺める。喧騒を忘れてタイムスリップしたみたいな、不思議な感覚を覚えます。
わさわさしていなくてゆったりできる点は、新薬師寺に近いでしょうか。
色の違う瓦の部分は、丸瓦と平瓦が重なり合って葺かれており、古代の面影を残しています。
なんと飛鳥時代の瓦なのです!元興寺がまだ法興寺と名乗っていた頃の名残りがここに見られます。ざっと計算しても1400年位前のもの。必見ですよ!
解体修理の際に、使用可能なものを確認して現在も使用しているそうですよ。
2018年9月13日〜11月11日まで法輪館で行われていた「大元興寺展」も拝見してきました。
なんといっても、五重小塔(国宝)は圧巻!
奈良時代の作。国分寺の塔の十分の一サイズで作られた雛形ではないか、と言われているそうで、ミニチュアながら細部まで精巧に作られており、本物の建物さながら。
1000年以上の時をこえて、現代まで完璧な形で残っていることにも感動します。
公式サイトで写真をご覧いただけますよ。
桔梗や萩など、季節の花々が咲いていて、癒やされます。
桜の時期も見事だそうですよ。
国宝のお堂と、花を愛でる参拝も良いですね。
町中の賑わいに疲れたら、是非足を運んでみてはいかがでしょうか〜
開門時間 9時〜17時(入門は16時30分まで)
大人500円(秋季特別展期間600円)
中学生/高校生300円
小学生100円
20名以上団体400円(秋季特別展期間540円)
旅の締めに、かき氷
せっかく氷の聖地に来たのだし、もう1杯くらい〜と言うことで。
小西さくら通りにある、中国茶専門店「御茶乃子(おちゃのこ)」さん。お茶屋さんだけど、かき氷も大人気のお店です。夏場は行列必至ですが、この日は並ばず入店できました。
あすかルビーのいちごみるく氷。514円。
サイズが小ぶりなので、2杯目でも軽くいただけちゃいました。
きゅんとするいちごの酸味がおいしい。
ちなみに、あすかルビーとは奈良産の苺の銘柄です。
まとめ
かき氷がメインかな?っという旅でしたが。
好きな場所へ行き、好きなものを食べ(偏ることが露呈)のんびり過ごす奈良、最高でした。
予定ツメツメに観光してまわるより、ゆったりと楽しむ旅が奈良には似合います。
はじめての元興寺など、毎年足を運んでいても訪れたことのない場所、史跡がまだまだたくさん。
来年また行けたなら、どこに行こうかしら?なんて。今から考えるのも楽しいですね。
やっぱり、奈良が大好きだなぁと再認識した2日間でした。