1泊2日でどこいく?

公共交通機関のみで行く、ひたすら地味なゆるひとり旅

熱海ひとり旅〜優美な「起雲閣」で大正ロマンに浸ってきた

熱海旅2日目に立ち寄った「起雲閣」をご紹介してみます〜

本当は旅程の続きとして書いていたんですが、写真がもっさりでボリューム出てしまったもので…単独でまとめました。

 

 ちなみに前回の記事はこちら。

momonoco.hatenablog.com

 

 

 

大正・昭和の文化財に出会える、起雲閣

ランチ後どこに行こうか悩んだ末、起雲閣(きうんかく)へ足を運びました。

來宮神社のわさわさ感にちょっと疲れてしまい、なるべく人が少なそうなところを目指した次第。

 

起雲閣、現在は熱海市有形文化財となっておりますが、一体どんな施設かといいますと…

 

1919年(大正8年)に別荘として築かれ「熱海の三大別荘」と賞賛された名邸が基となる起雲閣。1947年(昭和22年)に旅館として生まれ変わり、熱海を代表する宿として数多くの宿泊客を迎え、山本有三志賀直哉谷崎潤一郎太宰治舟橋聖一武田泰淳など、日本を代表する文豪たちにも愛されてきました。今は熱海市文化財として一般公開されています。市街地とは思えない緑豊かな庭園。日本家屋の美しさをとどめる本館(和館)と離れ。日本、中国、欧州などの装飾や様式を融合させた独特の雰囲気を持つ洋館。優美な気品を醸し出すこれらの施設は、歴史的・文化的遺産として未来に継承されます。

 

起雲閣|観光・体験|あたみニュース - 熱海市観光協会 公式観光サイトより引用

 

 「海運王」とよばれ政財界で活躍した内田信也氏の別荘として建てられたのがはじまり。次に現在の東武鉄道創設者であり「鉄道王」の異名をもつ根津嘉一郎氏の手に渡り増築。

1947年からは旅館「起雲閣」として営業をはじめた、という変遷だそうです。

 

 

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施設案内 起雲閣|熱海市公式ウェブサイトより画像引用

 

 

昔のお金持ちってのはすんごいもんで、贅を尽くした部屋部屋に思わず溜息…

 

麒麟の間

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目に飛び込んでくるのは、ハッとした目の覚めるようなあざやかな壁。

麒麟の間の壁は群青色に塗られています。群青は高貴な色とされており、特別な一室だったそう。

 

大鳳の間

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麒麟の間の上階にある、大鳳の間。

紫紺というのでしょうか、群青よりも赤味のある紫がかった壁色です。麒麟の間よりも少し落ち着いた雰囲気です。

3月4日だったので、お雛様が飾られていましたよ。

 

玉姫

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ここからの洋風建築がまたすごいのなんの。

玉姫〜金剛までの洋館は2番目の家主、根津氏の時に建設されたそうです。

 

日本の寺社に見られるような格子天井と、アールデコ、中国風装飾を織り交ぜたデザインのダイニングルーム

手とお金の掛けようがはんぱではないことが、容易に想像できます。ごくり。 

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ガラス張りサンルーム。天井にもステンドグラス。

床のモザイクタイルは、京都の職人さんに特注したものだそうな。

寒い日は底冷えがするとのことでしたが、幸いこの日は日差しが暖かくて心地よかったです。

朝ドラ「花子とアン」の撮影にも使われたそうですよ。観ていたはずなのに、全く記憶がありません。そんなもんです。

 

玉渓

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中世英国のチューダー様式がベースデザインになっているという、暖炉の間。玉渓。

旅館時代は、玉姫〜玉渓がスイートルームとして使われていたとか。 

 

金剛

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大きな窓から日が射し込む、美しい応接間。暖炉もあります。

その奥には浴室が〜

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「ローマ風浴室」

こちらも、映画等の撮影に使われているらしいです。

これが個人の別荘だったというんだから…おかねもちこわい。

 

孔雀の間

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さてさて、ぐるっと巡って参りまして、また和風建築の方に戻ってきました。

旅館時代に客室として利用されていた「孔雀の間」です。

麒麟大鳳同様に壁が均一の色で染められていますが、ここはレンガ色。温かみがあり、居心地良く感じます。濃色は落ち着かないからね…

 

作家、舟橋聖一はこの客室がお気に入りで、よくここに宿泊して執筆活動をしていたんですって。

 

 

喫茶室やすらぎ

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ひととおり巡り終え、かつてはバーだったという喫茶室「やすらぎ」で小休憩。

アールヌーヴォー調のランプや鏡が格好良い。

落ち着いた大人の雰囲気の喫茶室はとても居心地が良く、庭園を眺めながらゆっくりお茶をいただきました。

喫茶のお姉さんがとても素敵な方で、それにも癒やされました。 

 

庭園

お茶をし終えたら、庭園を散策します。

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サンルームは、外から見ても様になります。

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静かで、熱海の町中にいることを忘れてしまいそうになります。

 

 

施設情報

■開館時間 

午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

喫茶室は午後4時まで 

 

■休館日

水曜日(祝祭日は開館)

12月26日〜30日

 

■入館料

大人510円/高校・中学生300円/小学生以下無料

 

■アクセス

熱海駅から徒歩20分/熱海市役所から徒歩5分

湯〜遊〜バス「起雲閣西口」バス停

熱海駅より紅葉ヶ丘ひばりヶ丘行バス「天神町」バス停徒歩1分

熱海駅より相の原団地・笹良ヶ台循環バス「起雲閣前」バス停

 

■駐車場

普通乗用車37台

 

 

まとめ

まったく専門的知識はありませんが美しい建物を見るのが好きなので、個人的にはとても心躍る場所でした。

訪れている年齢層も大人の方が多いので、ゆっくりと落ち着いた時間を過ごせると思います。

観光地の喧騒に疲れたら、足を運んでみてはいかがでしょうか。