2019年10月奈良ひとり旅1日目③ 世界遺産は地面の下。豪華絢爛な平城宮跡
雨の降る中、海龍王寺をあとにしまして。平城宮跡を目指します。
人力車のお兄さんには「平城宮跡は、あんまりお姉さん好みじゃないと思いますけど…」と言われましたが、自分の目で見てみないとわかりませんからね。
徒歩で行くには距離があるものの、新大宮駅に戻るのもそれなりに遠いという微妙な場所におりまして…
悩んだ結果、約2キロ。歩いて行くことにいたしました。
東院庭園
今思うと朱雀大路から朱雀門と正面から行くべきだったのですが…わかりやすい道を進んだ結果、平城宮跡の右端にある庭園に行き着きました。
この時雨脚が強まってきたので、残念ながら写真を1枚も撮っていませんでした。
https://www.heijo-park.go.jp/ より画像引用
大きな池があり、舞台が設えられています。宴会や儀式を催した場所と考えられており、現在でもお月見会が開かれたりしているんだそう。風流ですね。
ちなみに、池に配置された岩はここから発掘されたもの。
また樹木も、実際に種が発掘された植物を植えているんですって。
第一次大極殿
発掘された柱の跡を元に、当時の工法で2010年に再建された大極殿。
まだ新しい建物なので、世界遺産なのはあくまで地下の遺構。
現在は埋め戻されていますが、万一地震などにより傷んでしまわないよう建物と遺構の間には耐震設備が施されているそうです。
大正天皇がご即位の際にお使いになったという高御蔵が、大極殿の中に展示されていました。
10月22日の「即位例正殿の儀」で天皇陛下がのぼられたものと、殆ど同じ作りということです。皇后様のものは、やや小ぶりなんだとか。
朱雀門
現在南門を再建真最中のため、朱雀門から大極殿を臨むことは叶わず。
遺構展示館といざない館にも立ち寄ったのですが、この日は雨のせいでお客さんが少なく、どこへ行ってもボランティアガイドさんがつきっきりで解説してくださいました。
平城宮跡は元々湿地帯で、遷都後はずっと水田になっていたとか。
そのため遺跡類は地中で水に浸かっている状態。水の中だと木材は腐食しないので、井戸や柱の一部、木簡なども当時の形のまま見つかっているんですって。
色々興味深く話を聞かせていただきましたよ〜
しまいにはガイドさんではなく、いざない館に来ていたお客さんから小一時間解説を受ける始末…
お気持ちはありがたいけども、閉館ギリギリまで拘束されて最後は表情筋が死にました。スタッフさん達に、気の毒そうに見送られましたよ…
はじめて訪れましたが、思いの外長時間滞在し(笑)満喫してまいりました。
平城宮跡の発掘作業により、当時の技術や文化が明らかになるのはとても面白いですよね。歴史ロマンだわ〜
しかし。億単位の税金をかけて、門や垣を再建する必要あるのかしら…?とも思ってしまいます。
費用の関係で、発掘作業もまだまだ終わっていないと聞いてしまうとね。そちらを優先した方がいいのでは?っとも…
なにはともあれ、せっかくの設備ですから。上手く活用して奈良が盛り上がったらいいなぁ〜
なんて。関東の僻地から思ってみたりするわけです。