2018年9月奈良① 日本最古の神社にお参りする
しばらく旅行の予定がたたないので、少し前の旅を書き起こしてみます。
すでに記憶は曖昧になりつつありますが…
大神神社からはじめる奈良の旅
過去記事でも記載していますが、わたしは奈良が大好きでして。毎年1回は足を運んでいます。
いつもは新幹線ですが、この旅でははじめて夜行バスを利用してみました。
仕事後にバスに乗り込み、東京駅から約7時間。あまり眠れないし体はキツイものの、朝6時台につけるって、素晴らしい。
最上級に眠くてポヤっとしますが、興福寺中金堂落慶を目前に控えた街の盛り上がりを目にし、否応なしにテンションがあがります。
この八部衆のポスター格好良すぎる〜
興福寺は明日のお楽しみね、とニヤニヤしながら駅のトイレで適当に身繕いをして、三輪へ向かいます。
目指すは大神神社!
大神神社とは
日本最古の神社の1つと言われている、奈良県桜井市に鎮座する大変由緒あるお宮です。オオミワジンジャ、と読みます。
我が事ながら理由は不明ですが、こちらの神社にどうしようもなく魅せられておりまして。かれこれ6年くらい、奈良を訪れる度に通わせていただいております。
御祭神は、大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)
出雲大社の御祭神として名高い「大国主大神」の和魂(ニギミタマ 神様の穏やかな面)とされています。
先日お参りしてきた、香川県の金刀比羅宮に祀られているのも同じ神様でしたね。
配祀神は、大己貴神(オオナムチノカミ)、少彦名神(スクナヒコナノカミ)
少彦名神は、大国主大神とともに国造りを行なった、海の向こうからやってきた小さい神様。医薬の神様としても信仰されていますよ。
三輪にみる神話と信仰
三輪には、三輪山伝説と呼ばれる神話が伝えられています。
神と人が契りを交わす、異類婚姻譚の代表的な話の一つです。
美しい乙女、活玉依姫(イクタマヨリヒメ)のもとに夜になるとたいそう麗しい若者が訪ねてきて、二人はたちまち恋に落ち、 どれほども経たないうちに姫は身ごもります。
姫の両親は素性のわからない若者を不審に思い、若者が訪ねてきた時に赤土を床にまき、糸巻きの麻糸を針に通して若者の衣の裾に刺せと教えます。翌朝になると糸は鍵穴を出て、後に残っていた糸巻きは三匂(みわ)だけでした。さらに糸を辿ってゆくと三輪山にたどり着きました。これによって若者の正体が大物主大神であり、お腹の中の子が神の子と知るのです。この時に糸巻きが三巻き(三匂)残っていたことから、この土地を美和(三輪)と名付けたと言うことです。
(一部抜粋)
神話の中でたどり着いた「三輪山」は、奈良盆地にある円錐形の美しい山です。この三輪山こそ、大物主大神の鎮まる神の山であり、大神神社の御神体でもあります。
円錐形の山=蛇がとぐろを巻いている格好、というイメージ。
つまり山全体が神様そのもの、という認識ですね。
自然そのものの中に神を見出して崇敬するという、古来からのスタイルをとっていることが、日本最古の神社と言われている所以なのです。
JR奈良駅から、桜井線で約25分。
三輪駅からは徒歩5分程で大神神社に到着します。
電車は1時間に2本なので、帰りの時間も把握しておくのがおすすめです。
上の写真はニの鳥居。この先本格的に神域に入る感じがして、ぞくぞくします。
はじめて訪れたときに「なんだか、すごいところに来てしまった…!」と感じた衝撃を、今でも鮮明に覚えています。
参道好きと常々申しておりますが、わたしの中でのベスト参道(なんだそれ)は、ダントツでこちら!
鬱蒼と木々が生い茂り、湿度を感じながら歩いていると、自然と畏敬の念が湧いてきます。
http://oomiwa.or.jp/keidaimap/
着いたのは7時30分頃。
手水と祓戸社でお清めして、さっそく拝殿前へとすすみます。
写真はありませんが、手水場も蛇さんの口から水が流れてきますよ。
こちらが拝殿。重要文化財に指定されています。
9時からご祈祷受付や御守等授与が始まるので、神職の方や巫女さんたちが準備をはじめている中。まずは拝殿に向かってお参りさせていただきます。
境内は終日自由。お参りだけなら朝早くても大丈夫です。
参集殿横を下り、続いて狭井神社方面へ。
狭井神社で健康祈願
狭井神社(サイジンジャ)は境内摂社で、大物主大神の荒魂(アラミタマ 神様の活動的な面)が祀られており、病気平癒の神様として厚く信仰されています。
えーと?
大国主大神の和魂が大物主大神で、その荒魂ってことは、もどって大国主大神ってことなの?それとも和魂にさらに別の荒魂が存在するの?
正直ちょっとよくわかりませんが。
大国主大神は、因幡の白兎の話で知られるとおり、医学の神様でありますから。だいたいそんな感じでしょう。(曖昧)
今年もお参りできた感謝をお伝えし、家族の健康と長寿をお祈りしてきました。
ちなみに。
御神体である三輪山に登る「登拝」の受付が、こちら狭井神社の社務所で行なえます。
わたしも過去に一度登拝させていただきましたが、熱心な信者さんも多く、ただの参拝客が立ち入る場所ではないな、と今は思います。
三輪山はパワースポット!とか言う方がいますけども、そんな軽々しいものじゃなかったですよ…なんというか怖かったです…
この登拝口と拝殿前の巳の神杉は、ちょっとカメラ向けるのも躊躇うと言いますか。
畏怖、という言葉が一番しっくりくるところですね。
今回も、薬井戸で湧水を頂いた後は、相変わらず怖く感じる登拝口に会釈だけして…
境外摂社の檜原神社を目指しました。