賞味期限10分!吉野の本気の葛切り
先日1年ぶりに奈良を旅して参りまして、あちこちはじめてのところへ足を伸ばしてきました。
旅程についてはまたまとめたいなぁと思っておりますが。まずは美味しいもののお話でも〜
はじめまして土砂降りの吉野山
吉野といえばなんといっても桜、なのですが。
もうひとつ、とても有名な吉野名物に「葛」がございます。
この日はあいにくの雨。
結構な本降りで、寒いし足元もドロドロでひどいことになっていたのですけども。吉野に行ったら、やっぱり葛をいただきたいなぁっということで。
メディアでも有名な「葛屋 中井春風堂」さんへ行って参りました。
賞味期限はたったの10分!出来たてをいただきたい葛菓子
賞味期限10分、なんとも衝撃的な煽り文句ですね。
以前テレビで拝見してから、一度行ってみたいなぁと思っていた人気店です。
繁忙時は店頭で事前予約が必要ですが、土砂降りの影響でお客さんが少なく、飛び込みですぐに入店することができました。
しかし、すぐとは行ってもいきなり席には通されません。
まずはご主人の葛についての解説を聞きつつ、自分の注文したお菓子をつくっていただくところを見学します。
店内でいただけるのは葛餅と葛切り。
どちらも820円(税込)て破格…
葛の葉や花の形をパネルで見せていただき、葛粉は葛の根から取れるんですよ〜と教わります。
根っこなのででんぷんの含有量は少なく、葛粉として取れるのは6%くらいなんですって。
繰り返し水で洗って、晒して…と繰り返して精製していくのですが、手間がかかる割に量が取れないので高級品になるそう。
お高いのも納得です。
いよいよ葛切り作り!
材料は水と葛粉のみです。
でんぷんは常温では水に溶けず、混ぜただけでは分離してしまうのですが…
熱を加えると〜
水分を含むようになり、あっという間に透明に!
つるつるのぷるぷるです。
出来立てを目の前でカットしてくださいます。
冷めると、熱により含ませた水分が徐々に抜けてしまうのだそう。
なので、賞味期限10分。
時間が経って水が抜けると食感も変わり、色も白っぽくなってしまうんですって。
窓が大きくて明るい店内にいそいそと移動したところ、まさかの貸し切り状態。
わたしが席につくと店員さんも退出されたので、ホントのひとりきり。
左の黒蜜につけていただきます。
ほんのり葛の香りと、特有のなんとも言えない食感。つるっとしてるんだけどむっちりした歯ごたえ。あーたまらんホント好き。
ひとりなのをいいことに、身悶えながらいただきました。
「わざと時間を置いて、違いを試してみてもいいですよ〜」とご主人に言われたけれど、そんなこともったいなくて出来るはずもなく。もくもくと食べて5分も経たずに完食しちゃいました。
それでも、食べ終わる頃には歯ざわりが変わってきてましたので。なる早で召し上がることをオススメします。
営業時間 10時〜17時(16時30分オーダーストップ)
定休日 水曜日、第2、4木曜日(4月11月は無休!、冬期は平日休)
駅から考えると遠いですが…金峯山寺からすぐですので、アクセスはしやすいと思います。
今回わたしはラッキーなことにひとりで贅沢に味わわせていただきましたけれども…
お客さんの数が多いと16時30分前に締め切られる事もある模様。
電話予約も受けていない人気店なので、繁忙時期に行かれる方はご注意くださいませ。
半日でお伊勢参り。あまり時間が取れない用のプラン立てしてみた
先日4回目の伊勢詣でをしてきましたが、実は日帰りでのお参りははじめて。名古屋泊で朝出発したため、実質とれた時間は半日でした。
神社仏閣とくに興味なし、でも一生に一度はお伊勢参りしてみたいと言う友人とのふたり旅。
「アマテラスしかわからない。サルタヒコ…?え、コーヒー?」っという彼女が伊勢に行きたいなんて言うんですから。笑
お供しますわ、ということで。ビギナー向け(?)お伊勢参りに行ってきました〜
名古屋から伊勢へ
前回の記事にもしましたが、JR快速みえで伊勢市へ向かいました。
名古屋8時37分発→伊勢市10時18分着に乗車。
月曜日の朝でしたが、座席はほぼ満席でした。
ちなみに、帰りは名古屋から新幹線だったので、手荷物は名古屋駅のコインロッカーにぶちこんでから出発しました。
伊勢市駅前の改札を出た右手にもコインロッカーがありますし、観光案内所で預かってもらうことも可能です。プランによってお使い分けを。
外宮
停止信号やらなんやら、定刻から10分ほど遅れて伊勢市駅に到着。
だいたい10時30分頃。まずは徒歩で外宮へ向かいます。
陽射しがギラッギラで、ジリジリする真夏日。あつい…
手水で清めて、まずは正宮へ。
祀られている神様を説明しつつ。多賀宮、風宮、土宮にもお参りを。
暑すぎてバテていたので、全然写真がありません…
外宮前を11時14分発のバスに乗り、内宮へ向かいました。平日でしたが、このバスも満員ぎゅうぎゅう。
ちなみに、関東の交通ICが使えます。後ろから乗車時にポートにタッチ。前から下車時にもタッチで精算できますよ◎
内宮
宇治橋前で、テレビとかで見るやつだ〜!と喜ぶ友人。
確かに伊勢に来たぞって感じがするし、なによりここからの景色はすごくきれいだもの。
鳥居をくぐり、まず向かったのは五十鈴川。
手水舎もありますが、内宮に来たらここでお清めをしたいですよね。
川のほとりは少し涼しくて、ホッと一息つけました。
内宮でも、まずは正宮にお参り。多くの参拝客でにぎわっていました。
写真では緑が爽やかですけれど、実際は焼け付くような陽射し…橋の上は照り返しが眩しくて、目が開けられないくらいでした。
本当はもう少し境内でゆっくりしたかったのですが、あまりの暑さに軽い熱中症?脱水症状?になりまして。にぶい頭痛とフラフラ感におそわれ退散…
休憩所で水分をとり、塩タブレットをボリボリ貪って、ようやく一心地つけました。
真夏日の参拝は体力勝負ですねぇ。
ランチは伊勢名物を欲張りましょう
わたしのせいで予定外の休憩時間が発生しましたが…時間は12時30分くらい。お昼の時間でございます。
友人の「てこね寿司も伊勢うどんも食べてみたい!」というリクエストにおこたえすべく。入店したのは、おかげ横丁にある奥野家さん。
お昼時なので混雑していましたが、回転が早いので15分程の待ち時間で店内へ。
てこね寿司と伊勢うどん小セット。1300円(税込)
他のお店でも伊勢うどんやてこね寿司を頂いたことがあるけれど、個人的には奥野家さんのものが1番好きです。おいしい〜
他にも、鯛のてこね寿司や松阪牛を味わえるメニューなど種類豊富。
内宮からも近くて分かりやすいし、ひとりでも利用しやすいお店だと思いますよ。
伊勢に来たら赤福は必食!夏限定氷も
ランチのあとはおかげ横丁をぶらぶら。
お土産を選んだり、お店を覗きつつ散策します。あわびとか〜松阪牛とかさつま揚げとか、魅力的なグルメがたくさんあるのです。
伊勢うどんだけの軽いランチにして、いろいろ食べ歩くのも楽しそう。
お昼をたっぷり食べたわたしたちは、甘味処へ〜
伊勢に来たら、コレははずせませんっ!というわけで、赤福さんです。
赤福本店では赤福餅のみ、向かいの支店では赤福氷と赤福餅をいただけます。
暑かったので、圧倒的に氷を求める方が多かったですね。我々も類にもれず。もちろん両方いただいてきました。
夏のお参りはしんどいけど、この氷は格別です〜中に入ったお餅とこし餡、抹茶蜜がたまりませんよ。
もちろん、ベーシックな赤福餅はいわずもがな。おいしくいただきました。
猿田彦神社
時間はすでに14時30分を過ぎていま。
そのまま、おかげ横丁を徒歩で抜けて猿田彦神社へ。(写真1枚も撮ってなかった)
着いたのは15時近かったかと。
とにかくいいように働かされている社畜女ふたり、道開きをお祈りしてまいりました。切実。
15時22分発、15時41分着。
ここでちょっと注意点が。このバス、終点は伊勢市駅なのですが…
停留所が外宮前→五十鈴川駅→伊勢市駅、っとぐるりとまわるため、お急ぎの場合は外宮前で降り、徒歩で駅に向かう方が早いかと。外宮参道をぶらつきながら駅を目指すのもいいかもしれません。
時間に余裕があれば、もちろんそのまま乗っていれば着きますのでそこはご安心を。
帰りも快速みえを利用します。
20号、伊勢市16時20分発に乗車。名古屋には、18時06分着。
帰りは、伊勢市駅で連結して4両編成に。名古屋まで爆睡〜
まとめ
まぁまぁ、限られた時間の中で、はじめてのお参り向けにある程度目的は達成できたかなぁと思いますけども。
二見興玉神社へ行く時間を確保出来なかったのが悔やまれます。
伊勢市→二見まで、バスは各種フリーきっぷ乗り放題区間ですが、えらい時間がかかるし、電車は本数が少ない上に、快速などとの乗り継ぎも最悪〜
なんてことは、はじめから分かっていたんですけど…
交通の便が良くない場合は、「行けたら行こう」では行けないことを学びました。しっかり時間まで決めてから臨まないとだめですねぇ。
それからそれから。
真夏日のお参りはあまりおすすめできません…ほんとつらかった…
神社の清々しさよりも、暑さによる不快さが際立ってしまいます故、涼しい時期でのお参りをおすすめいたします〜かえって寒いくらいの方がいいかも…
さいごに。今回の表題を全否定することになりますけれども…やっぱり伊勢泊で早朝からお参りするのがおすすめです。笑
福井県永平寺の宿坊で修行体験レポ〜2日目
6月の出来事を9月にまとめています…もう所々記憶があやふや…
ふわっとお目通しくださいませ〜
とっても早起きな、参籠体験2日目でございます。
朝のおつとめに参加するため、4時20分に廊下に集合。
それまでに布団をたたみ、着替えて身支度を整えねばなりません。
目覚ましをスヌーズでかけまくり、3時45分に起床。まだ日の出前でした。
寝起きすぐは動きだせず、のそのそ身支度をするわたし(低血圧)と、後から起きたのにテキパキ準備する後輩。こういう時に顕著に年の差が出るのね。
なんとか身繕いを整えて廊下に集合。
驚くことに、バッチリメイクの方がいらっしゃいまして…ホント頭が下がります。
こちとら着替え、洗顔して髪をパパっと束ねるのが精一杯でしたや。とほほ。
説法
雲水さんに案内されて移動。説法を聞きます。
高校生向けの優しい内容になっており、ほのぼの聞かせていただきました。大人としては、ちょっと物足りないけれど。こういうお話を聞けるのもご縁ということで。
後ろから若者たちの様子を見ていましたが…何かしら感じ入っている子もいれば、全く興味がなくて退屈そうにしている子も。連れてこられているわけだから、そりゃそうだよね。
大人になった時に、また改めて参拝したいなと思う子も、中にはいるのかなぁ。
説法が終わる頃から、徐々に窓の外が明るくなってきました。
朝課
前日の快晴が嘘のような雨天。かなり肌寒く感じます。
みんなでお堂に移動しますが、これがなかなか遠くてですね…廊下を渡り、階段を昇り…
年配の参加者の方にはちょっときつそうでした。かく言うわたくしも移動だけでヘロヘロでしたが。
気を取り直して、いよいよ5時30分頃より朝のおつとめ、朝課(ちょうか)がはじまります。すこし時間が押していて、予定より遅め開始だったかと。
数十人の修行僧の方々の読経の迫力たるや、圧巻!
堂内に響きわたるお経に、ただただ圧倒されます。また、参籠体験者の名前も読み上げて下さるので特別感もひとしおでした。
基本、参列者は後方に座って見学しますが、2回お焼香に立つ機会もあります。
参加者が多かったため、通常より時間もかかっていたようで。終わったのは7時近かったと思います。
睡魔のせいなのか、軽く貧血をおこしたのか…ちょっと最後の方は朦朧としてしまってあまり記憶がありません。気づいたら終わっておりました…
諸堂参拝
雲水さんにご説明、ご案内いただきながら、寺内を拝観します。
この時点ですでに7時すぎ。
実はこの日、取引先の方との待ち合わせがあったため(旅行中だけど社用)8時58分の永平寺口駅行のバスに乗らねばならないわたしたち。
雨の中キャリーを引いてバス停まで行く時間を考えると…コレ間に合うのか?!っとそわそわ〜
気もそぞろで、この時間は全くゆっくりお参りという感じにはなれませんでした。ほんと己のキャパの狭さよ…
全体的にサクっとみてまわっていたので、じっくりお参りや見学をしたい場合は1日目か、解散後に時間をとるのがよろしいかと。
小食
7時10分頃には解散して各自自室へ。
いわゆる朝ごはん、小食(しょうじき)と呼びます。
薬石と同様に部屋まで運んでくださるとのことなので、それまでに大急ぎで出発の支度を整えます。
荷造りし、着替え直しや化粧等々…改めて身繕いを。
お粥に、すりゴマをかけていただきます。
冷えた体に温かいものをいただくと、ホッとしますね。
参籠体験参加記念品
お膳を運んでくださったときに、お土産をいただきました。
中には、永平寺のパンフレット、かわいいイラストで道元禅師の生い立ちを描いた小冊子、朝課で使った経本が入っていました。それと合わせて、お箸(自分が体験中につかったもの)も頂いて帰れます。
体験の記念になるし、うれしいですね。
まとめ
たった2日のライトな体験では、何を得られるわけでもないんですけど…
修行らしいこともほぼしておりませんし、学生さんたちと一緒だったせいか緊張感も薄くて林間学校みたいでしたし。
しかしながら、修行僧の方々から学ぶものも多かったりして。
雲水さん達は日々の修行も大変なのに、その中で私達のような一般人の対応もして…
彼らのおかげでこういった貴重な体験をさせていただけるわけで。ありがたいぁ、若いのにえらいなぁっと。ほんと関心しきりの2日間でした。
2019年7月には、永平寺向かいに新しい体験型宿泊施設「柏樹関」も開業したそうで。
宿坊より気軽に、旅行感覚で禅の世界に触れられる、新しい試みのようです。
失礼な話ですが…
福井県は旅の候補地としては、決して高順位ではないかもしれません。正直、交通の便も良いとは言い難いですし…
しかし、禅寺の代名詞とも言える永平寺は、気持ちが引き締まり心洗われる、本当に素晴らしいお寺でした。
日帰りでも行けますが、是非時間をたっぷりとって、禅の世界にひたってみるのをおすすめいたします。
ふたり旅なら超お得!快速みえで名古屋から伊勢へいこう
先日、1年ぶりに伊勢に行ってきました。
今回は友人とのふたり旅。
名古屋にいく用事があったので、せっかくここまで来たならお伊勢参りしよう〜っと足をのばした次第。
さて、東京から伊勢へ行く場合、名古屋を経由するわけですが…名古屋→伊勢まで、実は意外と遠いのです。
JR快速、近鉄特急、近鉄在来線とルートは複数ありますけども。早くても1時間30分、安さを優先すると2時間以上かかります。
なるべく楽したい!(乗り換えたくない!)
なるべく予算はおさえたい!(安月給!)
そんな欲張りを叶えましょう〜!
ふたり旅なら、快速みえに乗ろう!
欲張りなわたしたち、今回はJR快速みえ号を利用してきました。
ちょうどよく乗れれば時間的にも1番早く、1時間30分〜40分で伊勢市に着けます。片道運賃2000円。
最も安く行ける近鉄在来線が1450円なことを考えると、少し割高ですけども。
そんな快速みえ号、実は超〜お得な乗り方があるのです。
その名も快速みえ特ダネ4回数券!
きっぷの写真を撮ったつもりがちゃんと撮れておらず…文章のみですみません。
購入日から1ヶ月間利用可能。
名古屋⇔伊勢市の自由席片道切符が4枚つづりで、なんと4920円。
つまり…通常片道2000円かかるところ、なななんと1230円!
ひとり片道770円、ふたりで往復だ3080円もお得に!
ちょっと、安すぎませんかこれ?JRさん大丈夫?
https://railway.jr-central.co.jp/tickets/kaisoku-mie/
しかし弱点もございまして。
あくまでも4枚つづりなので、ひとり旅や3人旅だとちょっと使い勝手が悪いですね…
ふたり旅、もしくは4人旅の場合は往復で使い切れるので最適です。
条件さえハマれば、おそらく最強のきっぷかと。
また、お子様は1枚の切符で2名乗車できる模様。家族旅にも使えそうですよ〜
しかし自由席のため、2両編成で席数が少ないときは座れない可能性もあります。
絶対に座りたい方は、指定席切符を別途320円〜520円(時期により異なる)で購入することもできますよ。
わたしが利用した日は平日だったためか、往復とも座れましたが…なるべく、早めにホームに並んでおいて、到着と同時に乗り込めれば着席もむずかしくないかも?
まとめ
伊勢神宮、神社の知名度は間違いなく日本一ですが、なかなか関東からのアクセスはよろしくないのですよね…
しかし、本当に清らかで美しいところなので、行ってみたいなと思ったが吉日、是非是非足を運んでみていただきたいなぁと思います。
わたくしは、気づけば3年連続でお参りしておりました^^;
以前の記事もご参考になれば幸いです。
最適な方法で、快適で良いお伊勢参りができますよう。
福井県永平寺の宿坊で修行体験レポ〜1日目
前回の永平寺参籠体験の申込み方法に引き続きまして、実際の体験内容なぞまとめてみようかと思います。
長くなってしまいましたが、お付き合いいただけたら幸いです。
上山〜受付〜入室
15時頃に永平寺に到着。
受付用紙に記入して、手続きをします。ホテルで言うところのチェックインのような感じ。
たまたま同じ位の時間に到着した体験者の方がいらしたので、担当の雲水さんに部屋まで案内していただき、揃って説明を受けました。
ホワイトボードに沿って、当日と翌日の流れを聞きます。
翌朝は4時起床かと思いきや、身支度等々を考えると3時台には起きねば間に合わないことをここで気付かされ、愕然とする朝弱い族のわたくしたち。
「3時台…どちらかというと寝つく時間です…」とつぶやく後輩。確かに、3時に寝たことはあるけど、3時に起きたことないわ。
修行僧って大変だ。
手の組み方三種
座禅や座っているときの手の組み方「法界定印」
手の平を上にして右手に左手を重ね、卵型になるように上部で親指を合わせます。
中央、歩くときの手の組み方「叉手」
軽く肘を張り、鳩尾の辺りで親指を内に入れたて左手を握ります。拳を包むように右手を上から重ねます。
右、「合掌」
これは最も馴染みがありますね。肘を張り、首くらいの高さで、指を揃えて掌を合わせます。
三黙道場
私語が禁止されている三箇所のこと。
食事、入浴、東司(とうす、と読む。トイレのこと)
この3つは修行の場とされており、私語は慎むこと。
トイレのお作法
各東司の近くには、必ず「烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)」が祀られています。東司の清掃中に悟りを開いた明王様なんですって。
入る前と後に、この明王様に合掌して一礼します。
自由参拝
入山後は、薬石の17時20分まではフリータイム。
この時間を使って寺内を参拝してきました。宿泊する
後輩ちゃんはこの時間に御朱印をいただいていましたよ〜
薬石(夕食)
本来は別室に移動して食事をする予定だったのですが…
幸か不幸か、この日は課外学習の高校生(100人くらい?)が来ており、一般の参籠体験者の同席が難しいとのことで。部屋でいただくことに。
修行体験中ということは重々承知しておりますが…部屋食になったので、1枚撮影しちゃいました。
高野豆腐の煮物、胡麻豆腐の天ぷら、青菜の酢味噌和え、牛蒡と人参の胡麻和え、白花豆甘煮、白米、漬物、赤だし。
精進料理なのでもちろん肉も魚も使われていませんが、物足りなさは全くなく味わい深い。ひとつひとつがとても丁寧に作られていることを感じながら、いただきました。
食後は箸先をお茶ですすぎ、汁気を口元で拭った後に箸袋におさめます。
翌朝も同じ箸を使い、体験後は記念として持ち帰れます。
ゆっくりいただきたいのは山々でしたが、急遽各部屋に配膳してくださった関係で時間が押せ押せでして…
次の坐禅の時間が迫っていたため、正味20分くらいで大急ぎで完食しました。
坐禅
さてさて18時20分。いよいよ参籠体験のメインでもあります、坐禅です。
足さばきの良い服装に着替え、素足でスタンバイ。道場へ移動します。
案内係の雲水さんからバトンタッチし、別の雲水さん(おそらく先輩)が解説と指導してくださいました。
曹洞宗の坐禅は、坐蒲(ざふ)という丸いクッションの上にお尻を乗せて足を組ます。壁に向かって座るので、周りが気になりにくく集中しやすいです。
足の組み方としては、両足を腿上にあげる「結跏趺坐」が有名ですが…
右足を床につけ、左足のみ腿上に乗せる「半跏趺坐(はんかふざ)」でもOK。
坐禅中は目を閉じずに、斜め45度を見つめるよう「半眼」の状態を保ちます。
わたしはこの日が坐禅初体験。
グラグラしたら、狭窄でスパーンってやられるのかなぁとドキドキしていましたが、そんなこともなく。
姿勢が崩れていても注意されるだけ。狭窄で打ってほしい場合は自己申告するシステムでした。ほっ。
もっと眠くなったり、色々なことを考えちゃったりするものかな〜と漠然と予想していたものの、案外自然とあたまがからっぽになるものでした。
自分の心音、呼吸音、雲水さんが歩く衣ずれの音、お線香の香り…
そういう諸々がふーっと遠くなっていって、時間の感覚も曖昧になります。30分くらいは座っていたのかな?
半跏趺坐でも終盤かなり足が痛かったですけど、時間はあっという間にすぎていました。
映画鑑賞〜入浴〜就寝
坐禅のあとは、別室に移動して永平寺についてのDVDを鑑賞。北陸の四季と、雲水さんたちの修行の様子を学びます。
曹洞宗の寺院の中でも修行が厳しいことで知られている永平寺。近年は修行僧の数も減っているんだとか。そんな中で通常の修行以外に、わたし達のような参籠体験者の受け入れるのは大変でしょうね。
お坊さんたち、若いのにえらいよねぇ〜BBAも頑張って働かねばいかんなと思わされた次第です。
内容とは関係ありませんが、DVD鑑賞した部屋は冷房がしっかり効いておりまして、寒いくらいでした。何か羽織るものをもって坐禅にのぞむとよろしいかと。
その後、着換えをとりに部屋に戻って入浴タイム。
お風呂は宿泊者用のものを利用します。壁沿いにカランが並び、中央に湯船がありました。予想より広々しています。シャンプーはありませんが、固形石鹸とボディーソープがおいてありました。
30分程時間が取られておりますが、三黙道場のひとつなので黙々と入浴をすませました。
入浴後は自由解散。各自部屋に戻ります。
翌朝は時間に余裕がないため、夜のうちにできる限り荷造りをすませておきます。布団を敷き、21時に浴衣に着替えて開枕。
目覚ましの時間は3時45分。しっかりスヌーズにしておきましたが、起きられるか不安を抱えつつ、就寝しました。
2日目につづきます〜
福井県永平寺で、1泊2日の宿坊体験。予約〜疑問点まとめ
季節の変わり目にひいた風邪をおもくそこじらせまして、すっかりこちらから足が遠のいておりました。お久しぶりでございます。
久しぶりの記事は、6月頭に行ってきた福井旅の話題をば。
社用も兼ねて、会社の後輩と3泊4日でふたり旅してきました。某仏教大学出身の後輩と、某神道大学出身のわたしという、神社仏閣好き旅好きのマニアックコンビです。
そんなふたりともが、かねてから行ってみたかった永平寺。福井へ行くならぜひともっ!ということで、1泊2日の参籠(さんろう)体験をしてきました。
体験記はまた改めて書くつもりでおりますが。
まずは当日までの流れと、不安に思っていたことや必要そうなものなどをまとめてみます。
永平寺とは
福井県永平寺町にある道元禅師の開いた、曹洞宗の総本山です。現在でも厳しい修行の場として知られています。
アクセス
電車+バス
えちぜん鉄道勝山永平寺線「永平寺口駅」から、京福バス「永平寺門前行」「永平寺行」いずれかに乗車13分。
終点より徒歩5分。片道410円(大人)
特急バス 永平寺ライナー
所要時間約30分、片道720円(大人)
京福バスHP https://bus.keifuku.co.jp/index.shtml
車
※永平寺半杓橋近くにコインパーキング有
開門時間
5月〜10月 8時〜17時30分
2種の宿坊体験
参籠体験 1泊2日
今回わたしが参加してきたのはこちらの参籠(さんろう)体験。研修施設「吉祥閣」に宿泊し、プチ修行体験かできます。
ホームページでのコピーは「永平寺で一夜をすごし、修行道場の雰囲気に身を入れることができます」というもの。
恩金は、2食付で9000円。
参禅体験 1泊2日、3泊4日
キャッチコピーは、「禅の道場にて、坐禅三昧の時間を過ごします」というもの。
未体験なのでくわしくはわかりませんが、フリータイムや見学タイム多めの参籠体験とは比べ物にならないくらい坐禅の時間が多く、修行的色が濃い模様。なかなかにハードな内容のようです。
ちなみに、1泊は2食付10000円。3泊は8食付20000円。
ただし、3泊4日の参禅体験はあらかじめ指定された日のみ受入があります。毎月日にちが変わるので、ホームページてご確認くださいませ。
申込方法
希望日の2週間前までに申し込みが必要です。日程によっては空きがないこともありますので、予備日も考えておくと安心。
わたしたちも、はじめの希望日は学生さんの課外学習で満室だったようで…第二候補日にいってきましたよ。
まず電話で問い合わせをすると、申込用紙が送られてきます。
それに必要事項を記入しFAX送信することで正式に申込みが完了する、という流れ。
持ち物
事前指定品
・タオル
・歯ブラシなどアメニティ
・シャンプー
・個々の薬品
・座禅のしやすい服装
っというのが、事前にいただいたしおりに記載されていたものです。
実際持っていったもの
・てぬぐい(ボディタオルもかねて)
・タオル2枚(マイクロファイバー)
・石鹸(顔も体も洗えるもの)
・シャンプー、トリートメント
・歯ブラシ
・ヘアゴム(食事、座禅の時に)
・ゴミ袋(コンビニ袋)
・ウィンドブレーカー(ユニクロのポケッタブルパーカ)
しおりにあったものも含め、いつもの旅行用品にプラスして上記を持っていきました。まぁ、たいていの旅に持っていってるものもありますが。
中でも、ポケッタブルパーカーは持っていって大正解でした。山の天候は変わりやすいですからね…
初日は太陽ギラギラの夏日で半袖でも暑かったのに、2日目は土砂降りでめちゃ寒かったのです。
他に持っていくとよさそうなもの
・ドライヤー
寒い時期はあった方がよさそう。今回は初夏だったので、オイルで心ばかりの保湿をし、ものすごく頑張ってタオルドライしました。翌朝ゴワゴワでした。
・厚手の羽織物
季節にもよりますが…山なので、日夜の寒暖差が大きいです。
裸足で行う坐禅や早朝は6月でもかなり寒く感じました。ウィンドブレーカーで凌ぎましたが、本来室内で着るものではありませんので。肉厚のカーディガンがパーカーがあると安心。
・寝間着
寝間着というか、ワンマイルウェア的なもの。
浴衣はお借りできますが、開枕の21時以降に着用するルールなのでやや慌ただしさがあり。。座禅用のウェアで就寝し、翌朝のおつとめにもそのまま参加した方が余裕があったかなぁと思います。翌朝、食事のあと〜出発までの間に着替えたり身支度する時間はとれますので。
疑問点
当日を迎えるまで、ちょっと不安や疑問に思っていたことをQ&Aでまとめてみます。
Q.座禅の服装って?
わたしは、黒のTシャツとポンチ素材のワイドパンツを着用。色はモスグリーン(昼間からその服装してました)
後輩ちゃんは、ふくらはぎ丈の黒いガウチョパンツでした。
参加している方の服装も様々。トレーニングウェア、スウェット、ゆるめの綿パン、ヨガウェア(多分)などなど。とくに指摘されることはありませんので、リラックスできる服装がよろしいかと。
トップスは基本的に皆さんTシャツだったと記憶しています。
Q.参加費9,000円「以上」って…
多めにお出しした方が良いのかしら…?と思っていましたが、受付のときに「9,000円お納めください」と言われました。ポッキリでOKのようです。
Q.座禅が組めなくても参加できる?
足などに痛みがある方は、椅子に座っての体験も可。
また、寺内移動で階段がつらい場合は、エレベーターで個別に案内してもらえるそうです。案内係の雲水さん(修行僧)が、事前に体の状態などを聞いて、対応してくださいました。
Q.お参りする時間はある?
2日目の朝課が終わったあと、雲水さんの案内で寺内を見学する時間があります。
ですが、自分のペースでお参り、見学をしたい場合は初日に行かれるのがおすすめです。
上山可能な14時〜薬石(夕飯)の時間までは自由時間です。部屋に荷物を置いてきたら、まずはお参り行くのがよろしいかと。
まとめ
持ち物を考えるときには、寒暖の差に注意が必要!
6月頭で日中は汗ばむ陽気でも、朝晩はかなり肌寒く…ちょっとつらい時間もありました。時期によってはもっと寒くなることも予想されます。
坐禅の時は裸足になりますが、それ以外は靴下の着用も可です。温度調整のできる素材や羽織、靴下やスパッツなどを持参すると安心だと思います◎
それから、心持ちにも気をつけたいところ。あくまで体験といいつつも、修行の場にお邪魔するわけなので。
個人的な考えですが…身だしなみは必要でもこの場ではオシャレは不要ではないかしらと。
メイクも控えめに、ネイルもオフ、アクセサリーも外して臨みました。
とくに咎められることはありませんので、ただの自己満足です。
そんなこんな緊張しながら参加した参籠体験でしたが、雲水さん達の細かなサポートのおかげで不安やトラブルもなく充実した時間をすごせました。
坐禅や朝課など、普段はなかなかできない貴重な体験。それを曹洞宗の大本山でできるのですから。ありがたや〜
ご興味のある方は、是非体験参加なさってみてくださいませ。
一旅一喫茶店〜島根県松江市「服部珈琲工房」
「一回の旅行中に、最低一箇所は喫茶店に行く」を隠れ目標にしているわたくし。
熱海のように喫茶店天国だと、大喜びで複数カ所立ち寄ったりもいたしますが。神社仏閣めぐりではなかなかそうも参りませんで。
島根旅では、2日目に訪れた松江市で喫茶店利用して参りました。
服部珈琲工房
JR松江駅の駅商業施設シャミネの中にあります。改札を出て徒歩1分くらい。
わたしが立ち寄ったのは14時頃、空港へのバスを待ちつつの遅めランチで利用しました。
時間的に食事利用者は少ないものの、一服しに来ている方が多くカウンター以外ほぼ満席。
駅近でバス停もすぐなので、立地もとても便利です。
下車後に一息入れるのもよし、乗車前に時間調整がてら立ち寄るのもよし。
落ち着いた趣の店づくりで、大人の憩いの場といった雰囲気。
カウンター席もあり、ひとりでも入店しやすく、ゆっくり食事やコーヒーを楽しめます。
ランチメニューも色々あって迷いましたが、サンドイッチをいただいてきました。
サラダ、スープ、コーヒーがセットになって、920円(税別)。
島根は食べ物がおいしい上、価格設定も良心的なので、旅行者にやさしいです。
卵と野菜サンド、ポテトサラダサンド。クラブハウスではなく、緑と白のパンが接着(?)されています。
具がもりもりでおいしい〜サラダも黒胡麻全開のドレッシングが良いアクセントになっています。
しかし薄切りとはいえパン4枚分。少食な女性だと食べきれないんでは…?というくらいボリュームがありました。もちろん少食ではないわたしは、ペロリと平らげましたけども。
他のランチメニューもドリアや焼きパスタ等気になるものが…
ケーキ類もとてもおいしそうでしたので、カフェ利用も魅力的。また、モーニングもやっているので、朝食にくるのもいいですね。
近くに住んでいたら絶対通っちゃうなぁ、と思うくらい居心地の良いステキなお店でしたが。残念ながら遠くに住んでおりますので、次回また松江を訪れた時に利用させていただきたいなと、思います!
島根県松江市朝日町472‐2 シャミネ松江1階(松江駅から166m)
営業時間[日〜木曜]7:00〜21:00
[金土曜・祝前日]7:00〜23:00